起きる
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みんなとバイバイしてバイトに行く
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つぼうちとくまちゃんが泊まりにくる
まず最初にひかりちゃんが起きた。
その音に私も起きた。はなちゃんも起きた音がするけどわたしはそれからまた寝た。
起きてご飯をつくる。
パスタと牛乳とチーズともやししかない。
あとトマト一個。
ツナ缶も半分くらい余っていたコーンが入ってるやつ。
お米はあるけど炊くのを待つのは面倒だからパスタを牛乳で茹でるやつにした。
昨日わたしが帰ってくる前にはなちゃんが作ったやつらしい。
後先考えず鍋に牛乳を入れて火をつけたら
「はなちゃんの適当は先があるけどえりぴょんの適当は先がない」
とひかりちゃんに言われた
ハハハ!本当だ!笑ってしまった。
結局コンソメやチーズを入れたらまろやかで美味しいパスタができた。
あさひがなにか食べたいとかいうからホットケーキ焼こうかという話になってすごい雨風の中をはなちゃんは買い物に出かけた。
はなちゃんは帰ってきてそれから音楽を聴いたりお笑いの動画を見たりしてダラダラした。
風が強くて家のどこかがガタガタいうのがこわい。
雨も降っている吹雪いている。雪じゃないか。
なんていうんだろう雨が横殴りにふっているのを。
あさひとひかりちゃんが同じベッドで喋っているのを聞きながら昨日の日記を書いていたら、あっという間に家を出なくてはいけない時間になった。
みんな一斉に準備を始めてササッと家を出た。
家の前の大きめの道路をわたしが一番先に渡った。
みんなは右見て左見てを少し身を乗り出してしていて、渡った岸から見ていて幸せだった
いつか友達に相談してみたこととか最近の自分に起こったことを反芻してみた。
深刻に考えなくていい、早く答えを知りたいのなら当たって砕けよう。
自分の気持ちに正直にいようと思っていたはずだったのに少し忘れていたみたいだ。
いつもそうだぜったいここに帰ってくる。
悩んだり考えたりするのなんてひとり遊びと一緒だ。
みんながこっち岸に渡ってきたのを写真に撮った。
夕方でも昼でもない日ざしが命みたいだった。
駅まであとちょっとというところで、あと1分で電車が来てしまう時間だということに気がついた。
「先行くわー!またきてねー!ばいばーい!」
電車に乗って渋谷で銀座線に乗り換えて、新橋で降りる。
あたたかくてきもちがいい。
家を出る前になんとなくマスカラを塗ったまつげが変な感じがするのでビューラーを買った。
人生で初めて買った化粧道具だ。
なんだか気持ち悪かった。
日曜だからバイトも忙しくなくてたらたらやっていてもお店は回った。
ただ悪い子ではないんだけど童貞感が強すぎるつかえない男の子がいる。
二浪して大学に入ったので年はいっこ上?学年はいっこ下?
いちいち目線が気持ち悪いし、すぐ調子にのる。
返事もしない。
入ったばっかりだけど仕事のできるミャンマー人の子に偉そうにしたりする。
許せない。
働いている途中でお店の電話がかかってきた
「村田絵梨子ですか?出勤していますが。はい、隣にいますのでかわります。」
なにか身内に悪いことでもあったのかと思ってドキドキしながら電話に出た
しかし、だいじょうぶだった。
この間までこの居酒屋でバイトをしていた、高校で一緒にバンドをやっていた子二人からだった。
飲んでいるらしくてたのしそうだった。いくら前バイトをしていたからって電話は良くないなと思ってちょっと怒った。
うちに来たいと言うのでいいよと言う。大歓迎だうれしい。
それからは気分を入れかえてサクサク仕事をして、丁寧にメニューを拭いてきれいにならべたりしていた
いつもより30分以上早く終わった。
渋谷までの銀座線も柴崎までの京王線もあっという間に感じた。
柴崎について駅のすぐ前のセブンに行ってグレープフルーツの缶チューハイを買った。
つぼクマを待つ間コンビニをウロウロしたら外からはなちゃんが手を振っていた。
疲れが抜けた。
二人を一緒に待つことにした
さっき買った缶チューハイを飲む。
セブンのやつだったけどおいしかったすごく。
二人は一度仙川で降りたらしいやっぱりバカだ!
次の電車で行くっていうからその電車がついた頃に電話したら、つつじヶ丘で降りたらしい。
やっぱり本当にバカな奴らだ!これは愛だぞ!
結局終電で二人はやってきた。
ビッグエーでポテチを3袋も買って、お酒もアイスもチョコもあたりめもさきいかも買った。
家に帰って、お酒を飲みながらバンドでカバーしていたチャットモンチーを歌った。
夜中遅かったけど構わず歌った。
はなちゃんも私たち三人と一緒に口ずさみながら携帯で写真を撮っていた。
恋の話も近況報告もした。
おもしろかったうちにいっぱい女の子がいた。
わたし以外みんなタバコを吸っていた。
えりことまたバンドやりたいって言ってくれたうれしかった。
コピバンでいいからやりたいねって言っていた。
スタジオで遊びたいと言い合った。
はなちゃんは自分の部屋で私たちはわたしの部屋で寝た。
3日連続お泊まり仕様。
ここでまた部屋を真っ暗にして男の子の話をしたりした。
いつの間にかみんな寝た。
外はうっすら青くなっていた。
その青色がたまらなく愛おしかった。
愛おしかったというよりそれに抱きしめられているような感じがした。