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むらたえりこです。

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本の海、言葉の船 7.27

日記のタイトルに日付をつけるときいつまでも7月とすんなり打てない。

必ず4とキーボードを触って、ああ違う違うとなって三つ先の島の7を押す。

 

もう読みきれないなと思う本を本棚から出してリビングに置いた。気が向いたのでその中から一冊を手に取り、「最期にちょろっと読んでやるよ」と言う気持ちで本を開いた。案外さらさらと読めるし、だいたい見開き1ページの一章を読み終わるごとにトイレに行ったり、昼ごはんを食べたり、コーヒーをいれたり、アイスを食べたり、していてそのペースが心地よかった。

それこそご飯も食べ、コーヒーも飲み終わりトイレにも行ったので少し読み進めていたら、子供を産む時の話が出てきた。

生まれきた子供を初めてその手に抱きかかえた時、女は涙を流すのだが、"それは子供が死を迎える時こわくないように、苦しくないようにと祈るからだ。"と。書いてあった。

わたしはすごく感動したのだけれど、また自分が体験する前に本が教えてくれちゃったよと肩を落とした。

何事も始まる時に終わりや最悪のことを考えがちなわたしには、生まれたばかりの子供の死を想像することも容易いはずだったし、なんとなくそんな想像をしていた。のに!本が先に教えてくれちゃったんだから、もしわたしが子供を産んだ時に泣けばわたしはその本の言葉をなぞって生きていくことになる。

くっ...悔しい!!!!!泣

そう、非常に悔しいのである。

 

本を開き、そこを言葉がなぞっていくとなぜか懐かしい気持ちになる。

そんなこと知ってるよ、じゃなくて、海に体を浸した時のように懐かしい気持ちになる。

 

小さい時海なんか入ったことなかったはずなのにね。

 

 

 

言葉はわたしたちを無視してずんずん進んで行ってしまう。

 

"ここに消えない会話があって"ほしいとは、そこまでは言わない。けれど、ゆっくりと自分と同じくらいのペースで進む会話がすきだ。

ひとりになった時、その会話と一緒に家に帰れるようなペースが、なによりどドキドキする。たまらない。