あれからもう2年が経ち、それとはまた別にいろんなことから1年が経つ。
少し伸びた夕日が滝のように体に降り注いでくる。焼かれた目を細めればあの時の顔が思い浮かび、電車は新しい場所に向かう。
止まらないのはわたしの体だけだ。
思い出は、年表みたいにそれぞれの場所にぜんぶ置いてきた。
いつだってエモーショナルになれ。あの時の気持ちを忘れてはいけない。
昇華も、消化も絶対にできない。
二度とかけない電話を待て。受話器を離すな。
死ぬな。死ぬな。殺されるな。
絶対に、絶対にだ。