シンプルなピアノの曲がほろほろとながれ、海が映る。しばらく波をみたあと、海の上にクレジットが流れていく。海はどんどん遠ざかって、エンドロールに切り替わる。
ピアノの音は余韻を乗せてまだ続き、わたしたちはエンドロールと現実の間に立つ。
海を思い出し、あるいはこれからのことを考え、誰かに思いを馳せる。
こうやって1日が、ある出来事が終わっていけばいいのになと思った。
どんな時、どういう状況でもさらさらと足を洗う海のような気持ちでいなきゃいけない。何かをないがしろにしているとすぐ足を踏み外す。いつでも思い出さなきゃいけないのは何にも変えられない淡くて透き通って優しい、本当の気持ちだったね。
いつもいつも思う。
もうどうしようもないのに。