前を歩いていた男の人がマフラーを落とした
近くにいたサラリーマンは無視して通り過ぎてていった
そのマフラーを拾ってあげたらなんてことない、皮膚がカサカサのお兄さんだった。
かっこよくなかったし、すてきでもなかったけどあのひとにとってここから何かが始まればいいなと思った。
そのとき一年生の最後に「ここからはなにもはじまらない」というタイトルで写真集的なものを作ったのを思い出した。
「季節が移り変りにのるように友達がこの世を去った。」
という感じの文章からそれははじまって
「ここからはなにもはじまらないし、なにもはじまっていなかったのかもしれない。」
みたいな感じで文章が終わった。
製本も雑だったし、テーマにも沿っていなかったけどけど私の写真はあそこから始まったんだなと思った。
はじまりまくってたわウケる。