明日は友達が泊まりにきてくれる。
新しい家を契約し、正式に引っ越しが決まってからの1週間。今の家に帰ってくるのが本当に苦痛だった。
家でくつろぐこともしたくないから、大好きなコーヒー屋さんで買ったコーヒーも入れず、バイト前にコンビニでコーヒーを買い出勤していた。
体重も減った。わたしの大好きな、家でご飯を作ったり、家でご飯食べたりするということもしたくなかったのと、お年頃ということもあるだろうけど。
自炊もコーヒーをいれることもなくなったのに、玄関を開ければすぐ生ゴミ臭い。自分の住んでいる部屋が臭いって史上最悪だと思う。
自分にひどいことをしてきた男の匂いをふと感じるたびに、いちいち気分を害されていた。
しかしそういう日々にももうおさらばで、引っ越しの準備の前乗りを3人の大好きな友達がしにきてくれる。そしてまた別の大好きな友人達が手伝いに来てくれる。
この家から見る冬から夏になっていく季節の移ろいや、日差しがすごく好きだった。
でもそんなものはどこにいても感じられるんだと思う。良いところ探しゲームは自分がつらいときにするものではない。こじつけなくて良い。どこに行っても季節や日差しのことはずっと好きだから。
新しく始めたバイトは昼だけ適当に入ることにしよう。遅くまでいい歳こいたさみしい酔っぱらいの相手をするのは馬鹿馬鹿しい。
友達と新しく始めた仕事の方を頑張って、後は大好きなお店で大好きな人たちと働いて生きていこう。焦らないで今の生活から離れていくことをゆっくりやっていきたい。
ゴミの匂い、そこにたかるコバエ。他人の匂い。わたしのためだと運ばれてきた家具、2人で折半して買った棚。片方しか使えない押し入れ。
すがる気持ちで買った花は二本とも咲かなかった。もうここで頑張る必要はないのだと言われているような気がした。
明日不動産屋で鍵をもらったら全てが変わると思う。泣く自信がある。古くからある、家族経営の不動産屋さんでみんなとてもいい人だったし。
でもね、そういうときにこそ泣けないものなんだけれどね。
みなさんさようなら!これからもずっとわたしはわたしです。
よろしくね