わたしの言っている普通に正しいことを認めてくれない大人や、わかったふりをする人たちの言葉が、その映像が何度も繰り返されて眠れなかった。
きっとそうなると思ってはなちゃんとひかりちゃんの家に行って、案の定眠れなかった。
少なくなった充電で音楽を聴いたり、目を瞑って思いついたことを書き出して見たり、ひかりちゃんのモモを借りて読んだりした。
眠れないわたしの横でひかりちゃんは夢と現実と一生懸命に戦っていた。
わたしの体はとうに眠っているはずなのでYoutubeで瞑想を流してみたらすんなり眠れた。
閉まった遮光カーテンで薄暗い部屋。はなちゃんが衣装ケースを開ける音で目が開いた。次はひかりちゃんがお風呂に入っている音。
その次は洗濯機の音。
扉を開ける音。
洗濯機がまだ動いている。
目が覚めた。
ひかりちゃんは洗濯を2回回したらしい。
わたしはずっと眠っていた。
ひかりちゃんにパスタを作り、いっしょに食べる。
大きいテーブルでゆっくりご飯を食べるのはとても素敵だ。カーテンが風に揺れて、洗濯物がくるくる回る。太陽の新鮮な光がぴちぴちと降り注ぐ。
帰ってきたはなちゃんが食べてもいいなと思い、結構多めに作ったんだけど全部ひかりちゃんが食べてくれた。
わたしは早めにバイトに行った。
普段電車に乗ることがないので、久しぶりの電車がたのしかった。音楽を聴きながらこの景色が続いていったらとてもすてきだなと思う。
でも、電車の中でずっと立ってるのはアホくさいよね。でもでも、立っている時に見える景色が好きだ。
今日わたしは休日出勤なので早上がりする気満々。
さつきを誘い出せそうなLINEを送ったらさつきが来れた。
店は忙しくなりそうだったけど、席も埋まって空かなそうだったので上がってさつきとご飯を食べる。限りなく炭酸水に近いチューハイを頼み、衝立のアクリル板越しにお喋りした。
お友達って居心地が良い。すごいと思う。
2人の未来に対する不安なんてない。
どんな人間関係でもそんな不安があってはいけないのだけど、そう危惧することがないって素晴らしいことだ。
みんなにはいつも感謝の気持ちが溢れて止まらないよぅー。
さつきはおうちに帰る途中にある舗装されたばかりの道をキックボードでちょこっと走っていた。
新しいシャンプーを薬局で買い、お風呂に入ってちゃんとドライヤーで髪も乾かす。
そしてコンビニで買ったおやつたちに手をつけずに眠った。
外は風が強いみたい。
突然やってきた冬の調べに驚きながら、明日はもうもこもこのボアがついたブルゾンを来てもいいかな?と誰に聞くでもなくその機会を伺っている。
たのしく暮らしていたい。
誰かのプライドがどうこうなんてくだらないことにがっかりしてメ〜ソメソしたりしたくない。
だって本当に大変なことはもっともっとたくさんある。だから、今ここで足踏みをしているわけにはいかない。